国立天文台見学奇譚

天文

1.見学コース
2.TMTとALMA
3.4D2Uドームシアター
4.銀河の地図
5.天文学
写真
参考文献
メモ
全て見る

1.見学コース

1.

こんにちは ! 見学に来ました !

こんにちは。ようこそ国立天文台へ。

2.

お名前伺ってもよろしいですか ?

ジョバンニです !

カンパネルラです !

ガリレオじゃ。

え ? ... 、あ、はい... 。

3.

なんだか、古そうな物が多いですね。

使命を終えた建物や望遠鏡達ですからね。

4.

建物の多くは国登録有形文化財なんですよ。

ワシからすればみな新しいのじゃがな。

は ?

で、今は何をしているのじゃね ?

近年では... 。

2.TMTとALMA

5.

ハワイ島、標高4200mに設置されたすばる望遠鏡は129億光年かなたの銀河の発見に成功しました。 現在建設中のTMTはさらに遠くの、ということは、光のとどく時間を考えると、宇宙が始まってから間もない頃の銀河をとらえようとしています。

6.

ALMAは国際協力によって、 チリの北部標高5000mに設置された電波望遠鏡です。驚異的な感度と解像度で、銀河や星、惑星の誕生の謎に迫ります。

7.

それで何を観測できるのですか ?

銀河はどうやって生まれたのか、そして、太陽系の他にも生命が存在する「第二の地球」があるのかを探ろうとしています。

銀河の赤ちゃんを探してるのかぁ !

宇宙人っているのかなぁ ?

ALMAでは、生命の素となる物質を探して、生命の起源に迫ろうとしています。TMTができれば、大気中に酸素もある太陽系外惑星が見つかるかもしれませんよ。

なかなかスケールの大きな話なんじゃが… 。

8.

模型じゃなくて、もっと詳しい物を見たいのぉ〜。

では、4Dで宇宙をみてみましょう。

4Dとな !?

3.4D2Uドームシアター

9.

4D2Uドームシアターは天体や天文現象を三次元空間に時間を加えた四次元で可視化し、ドームスクリーンに迫力の立体映像で表現します。

す、すごい迫力じゃ!

10.

最新の観測データをもちいてスーパーコンピュータが計算した宇宙の構造とその進化の過程を実際にご覧いただけますよ。

コンピューターで宇宙を作ってるのかー !

11.

スーパーコンピュータの中に宇宙を再現し、実験的に天体現象を研究するシミュレーション天文学というのもあります。銀河系、太陽系の誕生やブラックホールの謎を解き明かそうというのです。

すごーい ! そのうち、コンピュータの中に僕たち人類が生まれたりするかもね。

さっきの大きな望遠鏡は外国じゃが、日本では何をしているのじゃね ?

12.

そうですね、日本列島の四カ所に配置された20m電波望遠鏡を組み合わせて、私たちが住んでいる天の川銀河を観測していますよ。

天の川 !!

銀河ステーション !!

4.銀河の地図

13.

VERAプロジェクトは、天の川銀河を観測し、その精密な立体地図を作っています。

日本列島の四カ所(水沢、入来、小笠原、石垣島)に配置された20m電波望遠鏡を組み合わせて、同じ時間に同じ星を観測すると、直径2300kmの望遠鏡と同じ性能を発揮することができるのです。

14.

天の川銀河の地図があれば、ボク達の旅も困らないねぇ(笑)

今すぐは無理でも近い将来、人類は宇宙に行くようになるでしょう。そしてどんどん科学が進めばいずれ太陽系を離れて他の星々まで行くことができるようになるかもしれません。その日にVERAが作る地図が役立つといいですね。

5.天文学

15.

それにしても、どうして昔から人は天体を調べてるんだろうね… 。

食物の実る時期を知り、地理を知り、暦を作ってぇ。

で、今は何のためかな ? 結局、宇宙の始まりを知って何になるんだろう… 。

だって、もう生活するうえでわからないことはないんじゃないのかなぁ、だから宇宙の始まりや、果てを知ってもさ… 。

天文学は人類最古の学問のひとつ。宇宙の構造を知ることで、自らの成り立ちを明らかにしたいというのが人類がもつ根源的欲求と思うけれど… 。

16.

そう、過去から続く人類の宿題じゃ。

見学でも古いものを見て来たじゃろう、先人達が何をしてきたのかを知ることは、これから何をしていくべきかを知ることになるんじゃ。

今していることが、今はわからずとも、いずれわかる時が必ず来る。今その価値がわからないからといって、 それまでのことをやめてしまえば、未来を失うんじゃ。それは二度と取り返せん。

宇宙は広い、まだまだわからない謎だらけ。当たり前だと思っていた事が当たり前ではなかったりする。それを解くための長い長い時間のかかる宿題じゃよ。

17.

わしなんか、地球は回ってるって本当の事言ってるのに、裁判されるし…。

は ?

がんばれよ未来人、
そろそろ帰るぞ二人とも。

今日はどうもありがとうございました。

あ、汽車の時間だ !

18.

また遊びに… あれ ?、いない !


… 。


本当にガリレオさんだったのかも… 。

写真

メモ・ノート

参考文献

★リンク

国立天文台 / 各施設見学案内

★取材協力

国立天文台三鷹 / 国立天文台水沢

★参考文献/引用

  • 国立天文台・各機関サイト及びリーフレット
  • 青空文庫: 「銀河鉄道の夜 」宮澤賢治
  • ウィキペディア

★写真:佐藤浩司

★サイト制作:ムラギしマナヴ

ブラックホール

強い重力で、物質や光でさえ出ることができなくなる天体。→これも怖い〜。(関連: 高エネルギー加速器研究機構・見学記)

ダークマター

暗黒物質(正体不明の物質)-- 質量はあるけど、光を出さず直接は観測できない。→なんだか怖いけど興味ある。(関連: 高エネルギー加速器研究機構・見学記)

重力波

約100年前にアインシュタインが予言し、2016年2月直接検出に成功したという発表があった。→これで色んな事がわかりだすのかな、難しそうだけどワクワク。(関連: 高エネルギー加速器研究機構・見学記)

ビックバン

宇宙の誕生である火の玉宇宙→138億年前か〜。じゃあ、誕生前はどうだったのかな?(関連: 高エネルギー加速器研究機構・見学記)

ウェイファインディング

かつてポリネシアの先住民たちが、天体、海流、生物、風を観測し、自らの位置と進むべき方向を推測した伝統的航海術。昔の航海士たちは、星を読む天文学者だったのです。→航海道具を使わないで移動するなんてすごい!(関連: 国立民族学博物館・見学記)

天の川

天の川銀河の円盤の中に地球があって、中から円盤を見ている姿なんだね。

他の惑星の生物

生命の素となる物質の探査がすすめられているんだ。いつか宇宙人にあえるかも。

ボイジャー1号

1977年に打ち上げられ、2012年に太陽からの粒子が届く太陽圏を脱出。地球との通信で最遠記録を更新中。→どこまでいけるのかなぁ。

太陽

推測年齢、約46億才!

天文学

宇宙や天体、天体現象を研究する学問。→昔から現代までいろんな観察や研究がなされてるんだなーと知り、今日は勉強になりました!

日本人と天文

渋川春海-江戸時代前期の天文暦学者。これまで使ってきた中国伝来の暦から、日本独自の暦作りに尽力しました。→映画「天地明察」でやってたね。

おしまい。

おしまい。

arrow-up

(C) 総研大デジタルミュージアム 2016 / 無断転載禁止